2000年5月、郷土を愛する酒販店の仲間が、「千葉発日本一の美酒を目指して!」を合い言葉に千葉県酒おこしネットワーク「友醸会」を結成しました。私たちは千葉から全国に誇れる地酒をプロデュースしていきます。私たちの活動を応援してください。
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今月のコラムニスト:押田英雄
今月のコラムニスト
押田英雄
■今月のコラム
前月のコラムはこちらからごご覧いただけます。
とうとう、コラムを書く順番がきてしまった。
「締切は?」の問いに、「三日後に」の冷たい返事。
うそ!!!

何を書いてもOKだということだが・・・。
まあ、最初から全く関係ないことを書くわけにも行くまいし・・・。

【 「遊我月酔」誕生エピソード 】

2000年6月、高嶋会長のかけ声の元に集まった我々は、200
2年3月に「遊我月酔」が誕生するまで、三日間に渡る藏元見学を
含む十数回の会合を重ねたのです。
そして最終的に、稲花酒造さんに「遊我月酔」の醸造をお願いした
わけですが、初めて稲花酒造さんを訪問した時のエピソードをちら
りと・・・。

その日は、三軒の蔵元を訪ねる計画で、それぞれアポイントをとっ
ておきました。
まず最初は、一宮町にある稲花酒造さんでした。

初めて訪れる蔵だったので、約束の時間よりだいぶ早めに一宮町ま
で到着したのですが、いくら探しても蔵が見つからなかったのです。
おおよその場所はわかっていたのですが、田舎道を車でぐるぐると
走り回るだけで、時間は刻々と過ぎてゆきました。
「あれだ!」
小さな集落の中に、かろうじて見えた煙突が決め手でした。
近づくと看板ひとつなく、煙突がなければ普通の農家に見えます。
( 現在は、我々のために?看板を掛けてくれました。 )
かくして約束時間に、どうやら間に合ったのです。

迎えてくれたのは、知的でおとなしい雰囲気のご主人様でした。
初対面ということもあり会話が続かず、少々気まずい雰囲気が流れ
ます。

少し心配していてところに、奥様がお茶を持って登場して、ご主人
様と交代。
お盆を持ったまま、流れるように話をしてくれる奥様に一同ひと安
心。

杜氏のこと。 仕込みのこと。 酵母のこと。 米のこと。 酒の
こと。 鑑評会のこと。 そして子供のこと。
初めて会った我々を相手に、「こんな事まで話しちゃって良いのだ
ろうか」と言うことまで、次から次へと飾り気なく話してくれたの
です。

利き酒をさせていただいてからも、奥様の話はさらにパワーアップ。
みんな時計を気にしながら、そわそわしている。
会長も、なんとか会話の切れ目を捉えようとしながら、奥様の話に
相づちを打っているのがわかる。

かくして、予定時間を1時間半オーバーして蔵を後にしたのでした。

やばい!
それから車を飛ばすが、昼飯は抜き(コンビニによる時間もなかっ
た)。
つぎの訪問先には遅刻。
でも、話はすっごく勉強になりました。

その後の会議で、「遊我月酔」の醸造を稲花酒造さんにお願いする
ことに決定するのですが、その要因として、酒に対する稲花酒造さ
んの考えと我々の考えが近かったこと、市販酒のレベルが高くさら
に我々の造りたい酒と稲花酒造さんの造る酒が比較的似ていたこと、
杜氏さんの酒に対する思いに感銘したこととともに、奥様のお人柄
も大きなポイントになったことも否めません。

このようにして完成した「遊我月酔」は、我々を十分に満足させる
ものでした。
すでに召し上がった方はご納得いただけたと思いますが、まだだと
いう方はぜひ一度は飲んでみてください。
残念ながら「遊我月酔」は今現在、ほとんどの会員店において完売
状態ですが、もし入手できたならば、秋になってさらにおいしくな
った「遊我月酔」が楽しめることでしょう。


               P R E M I E R (有)押田酒店

                     店長  押田 英雄
                           

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